公的機関による求人情報紹介サービスは、無料で受けることができます。
職種や勤務地など、希望する転職の条件に該当する求人情報を紹介してくれるサービスも存在します。そのような求人情報紹介サービスを行うもののうち、公的機関の代表が公共職業安定所(ハローワーク)です。
転職先を決める前に会社を退職した人は、雇用保険の手続きで公共職業安定所に行くことになるので、利用する機会の多いサービスといえます。公共職業安定所では求人票をパソコンで閲覧することができます。利用者が多いため、場合によっては順番待ちとなることも珍しくありません。また、扱っている情報量は多いものの、好条件の求人はそれだけ競争率も高くなります。そのため、自分の希望に合った会社に採用されるのはやはり容易ではないのが実情です。なお、公共職業安定所では、相談員に就職相談に乗ってもらえるサービスもあります。
管理職や専門職、技術職の経験が豊富な40歳以上の求職者向けの求人紹介サービスとして、「人材銀行」という公共機関があります。全国の主要郡市にあるこの機関では、関係業界団体等と連携をとりながら、職業相談や職業紹介、雇用相談等に応じてくれます。
公共職業安定所や人材銀行以外で求人情報を紹介している主な公的機関については、下記ページにて紹介しています。どれも基本的には無償でサービス提供を行っているので、情報収集の間口を広げるためにも積極的に活用しましょう。
求人情報を効率よく入手する上で、公的機関の利用は欠かせません。
公共職業安定所(ハローワーク)の利用の流れ
1.求人情報の検索・参照
↓
2.求人票を窓口に提出
↓
3.公共職業安定所の担当者が会社へ確認(求人の有効・無効、選考基準等)
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4.双方の質問、要望の聞き取り、応募方法、面接日等の確認・設定を行う
↓
5.履歴書・職務経歴書などを郵送して応募
↓
6.指定場所にて面接
会社を辞めて仕事探し。まっ先に行ってほしい場所は「ハローワーク(公共職業安定所)」的機関なので信頼性が高く、全国600カ所を超える施設のネットワークも魅力です。
代表的なサービスは。
①職業相談・紹介・・・希望の会社が見つかるまでの相談、見つかったあとの紹介をしてくれます。
②求人情報の提供・・・管轄地域だけでなく、近隣のハローワークの求人情報も公開しています。オンラインシステムを使って他の地域のハローワークの求人情報を見ることもできます。
③職業・業界などの情報の提供・・・希望する職業の平均賃金や求人求職情報をはじめ、仕事についてのさまざまな情報を提供しています。
④雇用保険の給付・・・失業給付の申し込み、認定などの手続きを受け付けてくれます。
⑤能力開発の支援・・・就職に必要な資格・能力を身につけるための教育訓練の紹介や、そのために必要な教育訓練給付などの支援を行っています。
失業給付の申請や認定は、住んでいる地域のハローワークで行いますが、働きたい場所が他の地域である場合は、そちらのハローワークに登録するのがベストです。登録といっても簡単です。窓口で「求職票」を受け取ったら、そこに名前・住所二年齢・希望臓種などを書き込むだけです。
ハローワークを上手に活用するコツは、こまめに足を運ぶことです。新着した求人情報へのアプローチは原則的に「早いもの勝ち」なので、失業給付の認定日だけにしか訪れない人より、回数多く顔を出す人のほうが有利。さらに、ハローワークは雇用について地域の情報拠点になっているので、求人情報だけでなく各種セミナーの案内や制度の変更などの情報が集まります。そうした情報にいち早く出合えるだけでも、ハローワークに足を運ぶメリットがあります。
「ハローワークは失業したら行くところ」といったイメージが強いようですが、将来転職を考えている人にとっても役立つ場所です。求人情報は在職者でも有効ですし、窓口では転職の相談も受け付けてくれます。転職を考えたら、希望の職種にどれほどの求人があるか、自分のキャリアや年齢で、どの程度の会社を選ぶことができるかなどの相談をしてから辞めても遅くはないでしょう。
ハローワークの求人情報のサービスは、近年IT化が進み、自宅のパソコンで全国のハローワークの求人情報が閲覧できるようになっています。また、平成15年1月からは、(事業所が希望した場合のみ)事業所名の入った求人情報も提供されるようになったので、それを見ればハローワークに行かなくても直接、事業所に応募することも可能になっています。ただし、事業所と求職者の間にあって、紹介業務や調整業務をしてくれるのもハローワークの大きな役割ですから、それらを期待する場合や、さらに詳しい事業所の情報を知りたい場合は、インターネットで見た事業所の情報を持って、ハローワークに相談に行くのがいいでしょう。
ハローワークの一部として開設されている「人材銀行」は、全国の主要都市26カ所にあり、中高年の就職について相談と斡旋を行っています。公的機関なので、だれでも無料で公平にサービスを受けられます。ハローワークとの違いは、管理職・技術職・専門職の人材に限定している点です。ハローワークとは別に登録が必要ですが、やや高度な技術・専門職の就職を志望するなら、ぜひ訪ねたい機関です。
①管理的職業・・・課長職以上の管理職に就く人。課長職以上の役職経験が3年以上ある人に限定。(総務課長/人事課長/営業所長/工場長など)
②技術的職業・・・専門的な技術に関する知識、実務経験、資格を必要とする仕事に就く人。(生産技術者/建築技術者/化学技術者/ソフト開発者など)
③専門的職業・・・専門分野の知識、減務経歴、資格、免許を必要とする仕事に就く人。(薬剤師/編集者/広告企画/翻訳・適訳など)
「人材銀行」の利用方法は簡単、人材銀行のある場所を訪ね、<①窓口に用意された「求職カード」に簡単な履歴などを記入する>→<②求人情報をパソコンで閲覧する>→<③窓口で希望の企業への紹介を依頼する>だけです。登録しておけば、あなたの情報を企業側も閲覧できるしくみになっているので、企業から申し込みを受ける可能性も期待できます。
人材紹介会社のサービスはきめ細かい対応が魅力です
公的機関とは別に、営利を目的として求人情報紹介サービスを提供する民間の会社があります。求職者は人材紹介会社に登録を行い、希望している求人をあらかじめ伝えておきます。そして、採用を検討している会社から求人の依頼を受けた人材紹介会社は、登録をしている求職者のなかから条件に合った人を紹介するという流れです。人材紹介会社では、求職者の登録だけでなく、会社が求人募集をする際も無料となっているのがほとんどです。その代わり、登録している求職者を紹介して就職が決まった場合には会社から紹介料を受け取っています。
●人材紹介会社のメリット
幅広い人脈や経験を掌る人材紹介会社のサポートを受けるメリットは少なくありません。
①公募のない求人情報も入手できる・・・人材紹介会社に寄せられる、さまざまな求人情報の中から自分に合う企業を探すことができます。この中には企業進める新規事業のための募集など、公募していないものも含まれます。
②コンサルタントのアドバイスが受けられる・・・人材紹介会社を活用する最大のメリットともいわれます。自分ひとりでは正しくできにくい「自己分析」(商品としての価値)をサポートしてくれるほか、「履歴書の書き方」「面接の受け方」など、採用に向けてのノウハウを親身になってアドバイスしてくれます。
③聞きづらい労働条件などを確認できる・・・給与や休暇などは細かく聞きづらいもの。本人に代わって確認してくれるだけでなく、本人の希望に沿って交渉もしてくれます。
●人材紹介会社を選ぶポイント
人材紹介会社はたくさんありますが、良い会社を選ぶことが大切です。その選び方は・・・。
①得意分野で選ぶ・・・人材紹介会社は設立母体との関連などから得意の分野があります。「業界」では金融・流通・商社・建築など、「職種」では、営業・事務・IT技術者などです。得意分野はさまざまですから、どんな分野に実績があるかよく聞いてから登録するといいでしょう。
②コンサルタントで選ぶ・・・さまざまなアドバイスを得られるコンサルタントは強力な味方になってくれます。登録する前に壷訪問し、コンサルタントが信頼できる人かどうか見てもいいでしょう。
③地域性で選ぶ…長い間、その地域で営業していれば、独自の人脈や情報があります。Uターン・Iターン転職なら、地域の人材紹介会社に相談に行くのも有効です。
求職者は人材紹介会社に登録さえしておけば、自分の希望に合った求人情報が得られます。また、専任の担当者が職種や業界の傾向などをアドバイスしてくれるなど、転職活動の相談相手ができる点でも心強いといえます。採用が決まることで利益が得られるビジネスとなっている分、求職者の採用につながるように履歴書・職務経歴書の書き方から会社に応じた面接の指導まで、公的機関よりも充実したサポートが期待できるでしょう。ただし、求人を出している会社側の重視する条件に合う人ほど紹介される可能性が高くなるので、給与面などでの条件を高く設定した場合などは、会社側の条件と合わないためになかなか紹介してもらえないということもあります。そのため、登録したものの人材紹介会社から全く連結がないというケースも起こり得るので、人材紹介会社の担当者とは積極的に連結を取り、多くの会社が希望している条件などを聞くなどして、自分の条件を検討しなおすことも必要でしよう。
人材紹介会社への登録は各社のサイトから行うのが一般的です。登録をすると登録完了確認のメールが届きますが、その後全く連絡がないという声をよく聞きます。人材紹介会社へは毎日のように多くの人がエントリーしています。果たしてそのなかで、あなたの情報を人材紹介会社の担当者はどれくらい覚えてくれているでしょうか。余程優秀な経歴や経験の持ち主は別かもしれませんが、数多い登録者の情報のすべてをインプットしている担当者は皆無というのが実情です。しかも、1度も会って話をしたことがないわけですから尚更です。そこで、まずは担当者にあなたを覚えてもらわなければ何も始まりません。登録を済ませたら必ずアポイントを取り、転職先の条件などの打ち合わせをすることからスタートしましょう。
(独)雇用・能力開発機構
http://www.jeed.or.jp/js/
(独)高齢・障害者雇用支援機構
http://www.jeed.or.jp/
(財)産業雇用安定センター
http://www.sangyokoyo.or.jp/
中央職業能力開発協会
http://www.javada.or.jp/
(社)全国求人情報協会
http://www.zenkyukyo.or.jp/
(杜)日本人材紹介事業協会
http://www.jesra.or.jp/
・パートバンク
http://www.mhlw.go.jp/kyujin/partbank.html
・キャリア交流プラザ
http://www.mhlw.go.jp/kyujin/carrier.html
・ふるさとハローワーク(地域職業相談室)
http://www.mhlw.go.jp/kyujin/chiiki.html
●転職を考えたら、資格を取得して万全な準備をしたい
将来、独立を考えている人はもちろんですが、いずれ会社を変わりたい、仕事を変わりたいと思っていたら、当HPなどを参考にして在職中から資格を取得して万全の準備をしておきましよう。例えば、貿易会社への転職を考えているなら英語の資格は必須。夢人事の仕事を希望するなら社会保険労空の資格があれば絶対有利です。また、希望する仕事に直接必要でなくても、ビジネスで役立つことの多い語学、パソコン、経理などの資格を取得していれば、大きなアピール材料になります。
●資格を取得した前向きな姿勢が評価される
資格を取得しておくメリットは、採用側に即戦力として評価してもらえる点です。さらに、資格に挑戦した前向きな姿勢もプラスに働きます。在職中に休日を使って勉強にはげんだ資格。通信教育を受講し続けた資格。途中であきらめずに、そうした資格を取得した粘り撃が評価されるはずです。
●ただし、「資格があるから安心」と考えるのは早計
資格を持っていれば有利ですが、それだけで採用されるわけではありません。採用側は、応募者の管理能力、交渉力、実務経験、人間性などさまざまな面を評価対象にします。ですから、たとえ資格があっても絶対有利と考えるのは早計。採用試験に臨んで、資格を鼻にかけ、「採用されて当然」という態度をとるのは禁物です。
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