女性のライフプランを考えるときに大きく影響するのが「結婚・出産」。でも、「結婚・出産後にもう一度働きたい」と思っても、家事のすべてから開放されるわけではないですよね。そんな条件の中で狙い目なのが、「医療事務」や「歯科助手」などの医療分野の資格。勤務先が病院という安心感もあり、仕事の時間帯がはっきりしている点や、時間交代制などが可能なところもあることから、育児や家事で仕事に多くの時間を使えない主婦の方でも、コンスタントに働けるメリットがあります。一般事務や販売員などより比較的高給というでも魅力となっています。
資格がなくても仕事はできますが、就職には修了認定試験に合格した証明があれば有利です。また、出産や育児を仕事上のハンデとしてではなく、「経験」として有利に活かせる仕事もあります。「保育士」もそのひとつ。年齢に関係なく続けられ、子供好きな方にとっては、楽しく働くことができます。子育て経験者ならば、採用する側にも安心感を持ってもらえるメリットもあります。若い方には、将来、自分の子育てに役立つ仕事です。働く親が急増する時代に、活躍の場は広がっており、ニーズがいっそう高まっている資格のひとつです。
女性が第一線でずっと働きたいと思ったら、やはり資格が有利。「自分の肩書きになる資格・スキル」は女性にももちろん有効ですが、女性ならではの特性が活かせる仕事を考えてみるのもーつの手です。「インテリアコーディネーター」や「消費生活アドバイザー」は日常の生活感覚や消費者意識が活かせるし、「カラーコーディネート」関連の資格ならファッションやインテリアなど女性のセンスが活かせる業界で有利です。
また、女性でも最近は「行政書士」や「社会保険労務士」として独立開業する人が増えています。書類作成や相談を受けるのが仕事なので、実は女性に向いている分野です。いつまでも企業内の「事務」だけでは、アウトソーシングや派遣といった人材活用が進む中で、職場での地位も不安定になってしまいます。30代、40代になってもやりがいある仕事で働き続けることを望むなら、こうした独立系資格を視野に入れるのもおすすめです。介護・福祉系の職場に女性が多いのも、やはり女性の心遣いが求められているから。こうした職場では「介護福祉士」や「ケアマネジャー」などの資格を取得することで、より専門性を高めステップアップすることができます。
一生勉強ということで、常に努力を怠らず、ステップアップしていく生き方は、たとえどんな資格であろうと求められるものかもしれません。どんなに安定した職業につける資格だとしても、さらにその専門性を高めることは必要だからです。ただ、生まれたばかりの分野や成長盛りの分野では、すぐにこれまでの常識が陳腐化してしまいます。その典型例がIT・情報分野の資格でしょう。情報処理技術者やテクニカルエンジニアなどの資格は、日々変化する状況への対応力が必要です。また、ファイナンシャルプランナーや中小企業診断士などの仕事は、総合的な情報力を要求されます。刻々変化する経済・金融の動きが適正なコンサルタントのベースになるからです。
少子化が進むにつれ、女性が結婚・出産しても働き続けられる環境を整備しなければならないといわれていますが、現実にはやはり結婚したり、出産したりすると、妻、母親と第一線で働く人としての両立には困難が伴います。比較的、母親になっても働き続けられる環境が整っているのは、公務員です。また看護師などの医療従事者は、いったん退職してもそのキャリアを利用して福祉分野の資格取得や再就職が容易である点で有利な資格です。