受験資格 | a.4年制大学において62単位以上取得した人 b.短大や高等専門学校及び一部の専門学校卒業者 c.企業などで労働・社会保険諸法令に関する事務に3年以上従事した人(単純事務は除く) d.行政書士資格を有する人など、いずれかの条件を満たした人 |
試験内容 | 選択式試験、及び択一式試験(労働基準法及び労働安全衛生法、労働者災害補償保険法、雇用保険法、労働保険の保険料の徴収等に関する法律、国民年金法、厚生年金保険法、健康保険法、労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識) 2004年度実績 |
合格率 | 5~10% |
試験時期 | 例年8月下旬 |
受験料 | 9000円 |
問い合わせ先 | 全国社会保険労務士会連合会 社会保検労務士試験センター TEL 03-6225-4880 http://www.sharosi-siken.or.jp/ |
私たち国民が安心して働けるよう、企業には社会保険や労働保険の加入が義務づけられています。それら各種保険の手続きはますます煩雑化しており、専門家の助けが必要とされています。また、現在企業は高齢者や外国人労働者の雇用、自由労働時間制や年俸制の導入、リストラなどますます複雑化する労務管理の問題もいくつか抱え込んでいます。このような状況の中、いま人事、労務管理のエキスパートとして多くの企業から脚光を浴びているのが社会保険労務士です。社労士は労働・社会保険諸法令により提出が義務づけられている各種書類の作成やその提出手続きの代行、さらには従業員の採用
から退職までの人事全般に対するアドバイスを行います。
社会保険労務士の業務にかかわる法令は、40種類以上にのぼり、行政機関に提出する書類の作成や申請手続きはそれらの法令に従って行われます。煩雑な事務の的確な処理と期限内の書類提出が厳格に要求されるので、非常に細かい作業を根気よく、責任を持って行う強い意志が必要です。また主に、中小企業を顧問先として、保険や年金に関するさまざまな相談・指導を事業主へ直接行っていく場面も多いので、円滑な関係を築いていく協調性が求められます。
北海道、宮城、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、石川、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、香川、福岡、熊本、沖縄の各都市で実施。
専門業務を行える有資格者は、人材不足もあいまって多くの企業で強く求められています。また開業については、社会保険労務士試験合格後に全国社会保険労務士会連合会に登録すれば可能です。しかも「事務所」を開設するには特別な設備投資が不要で非常に開業しやすいといえます。報酬も仕事の内容に応じて見合う額が得られるので、独立して顧問会社を何社か持てば、常に安定した収入が得られます。
この資格試験は出題範囲が広いので、不得意科目をつくらないよう全科目バランスよく学習する必要があります。過去の試験問題を扱った問題集や受験直前の模擬試験は積極的に活用し、また専門の教育機関を利用するなどして最新の受験情報の収集に努めてください。
女性がこの仕事を選ぶ意義人事や労務関係のエキスパートである社会保険労務士の需要は、労働時間の短縮が叫ばれ高齢社会が進行する中、ますます多くなっています。仕事の報酬が高いだけあって、試験は最難関。受験勉強は関連法規などの暗記が中心になるので、何年もかけて目指すというより,短期集中型で学び、取得する人が多い資格です。現在、女性の社会進出が増えているとはいえ、労働条件などを見ると、まだまだ男性より待遇が低いのが現状。そういう中で、1人でも多く女性の社会保険労務士が増えることは、女性社会全体のために大きな役割を果たします。報酬が高いから、自分がキャリアアップしたいからなど、この資格を取得する理由は人それぞれでしょう。例えば、この資格を活かし、企業の組合活動で執行委員になり、女性の発言の場を少しでも増やしたり、パートの待遇を改善したり。そうした使命感を持つと日々の仕事の喜びも大きくなるでしょう。 |
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