臨床心理士

悩み多き現代社会で、心の問題を扱う専門家。今後、さらに重要視されて需要は高まる

どんな仕事？

現代は、子供の登校拒否やいじめ問題、成人の無気力症、寝たきり老人を抱えた家人の悩み、夫婦の不仲など心の悩みを生み出す原因がたくさんあります。人々が抱える問題は複雑で、多岐にわたっていま来そんな人々の相談相手となり、心の中の葛藤を整理するのを助け、解決方法をともに見つけ出すのが、臨床心理士の仕事です。カウンセラー、サイコセラピスト、臨床心理技術者、心理相談員など、さまざまな呼び方がありますが、相応の教育を受けて、ドクターかそれに相当する能力が必要です。その条件を満たしながら、種々の心理テストなどを用いて心理査定（診断）をし、的確な処置をしていく人を心理療法士と稔称します。

活躍の場はココ

臨床心理士の活躍の場は、於合病院や大学の附属病院の精神科、リハビリテーションセンター、種々のカウンセリングルーム、児童相談所など多様にあります。警視庁や少年鑑別所などで、問題を起こした少年たちや犯罪者の心理分析をしたりもします。また、命の電話や暴力110番のような電話で相談を受けるケースもあります。

こんな人に向いている

臨床心理は、患者さん1人1人の心問題を扱いますので、その人の立場になって考えつつ、冷静に観察していかなければません。つまり、あたたかいハートとクールな頭脳が必要なわけです。また、患者さんからの相談内容を他言してはいけません。特に、心の問題であるだけに、重要なことです。

収入面のメリット

カウンセリングルームなどの施設に就職すすれば、それなりに安定した収入があります。でも、電話相談などはまだボンティア的な部分も多く、謝礼程度のところもあります。これからますます需要が伸びると思われますので、社会的な認知が期待されます。

取得までの方法

大学や大学院で心理学か心理学隣接諸科学（人間科学、教育学、児童学、社会学など）を修めて、心理臨床経験がある人か、医師免許取得後に心理臨床経験がなければ受験はできません。口述面接の2次試験は、筆記の1次試験に合格した人だけが受けられます。