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医療事務 パートタイマーの待遇

パートタイマー

パートの給与は時給制で、水準は派遣スタッフよりやや低めです。パートであってもフルタイムで正社員並みに働いている場合は、基本的に各種社会労働保険に加入することになります。

アイコン 自宅近くで短時間でも働ける

パートタイマーとして働きたい人が、勤務先を選ぶ理由でもっとも多いのは、通勤に便利だからというものです。自宅近くで働くことができるので、家事や育児の合間に社会に出て、自分の能力を活かしたいという女性にピッタリの就業スタイルのようです。また、求人広告などのパート募集の労働時間でもっとも多いのが3~4時間程度の勤務です。診療時間の午前9時~12時、午後1時~6時というように、働く時間帯もある程度融通が利くのも魅力の一つです。

アイコン 交通費は全額支給が多い

パートタイマーの場合は、直接病院や診療所と雇用契約を結ぶことからも、交通費は全額支給されることがほとんどです。パートで働く人は、自宅から近い職場を探すことが多いため、交通費があまりかからないという事情がうかがえます。ただし、月に5000円までというように、支給額に上限が設定されていることもあるので、碓認が必要でしょう。

アイコン パートは求人数が多く年齢制限もゆるめ

もともと、医療事務という職種自体が専門職のため、年齢制限は一般事務職よりもややゆるい傾向で、パートになると年齢制限は亜代にまで上がり、年齢不問という求人もあります。パートを採用するのは地域に密着した診療所などが多く、受付からレセプト業務まで、その診療所の大黒柱となって働いてくれる人が望まれるようです。

アイコン 働く時間によって社会保険に入れる

パートでも、働く時間によっては社会保険に入ることができます。しかし、税金のかからない範囲で働きたい、夫の扶養控除のままの範囲内で働きたいという人も多くいます。どちらがよいかは、自分の生活スタイルや将来の希望によって異なるため、こうしたことも考えながら、働く時間を決めるとよいでしょう。

パートでも、次の条件を満たしていれば各種保険に加入できる

●健康保険・厚生年金の加入条件
①1カ月の労働日数と、1日または1週間分の労働時間が派遣元の通常労働者の3/4以上になった時

●雇用保険の加入条件
①1年以上の雇用の見込みがある場合
②1週間の労働時間が20時間以上の場合

アイコン 時給は少し安めの800円が相場

時給は、派遣社員よりも少し安めの800円が相場のようです。医療事務のような専門的な仕事でも、まだ社会的には、一般事務と考えているところも多く、時給も一般事務にならって設定しているようです。

アイコン 人件費削減の影響を受けやすい

不景気で病院などの経営状況が悪くなると、まず削減の対象になるのが固定費です。固定費とは、地代(家賃)や医療機器のレンタル料、人件費など、毎月の売上に関わらずかかる費用のことをいいます。そして、その中でも削減の対象になりやすいのは人件費。それも社員ではなく、パートタイマーが解雇の対象になりやすいのが現状です。労働法で即日解雇は禁止されていますが、短時間で好きな日数働けるパートタイマーは、解雇されやすいというデメリットがあることも頭に入れておきましょう。

アイコン 収入が多いと扶養家族から外れる

パートで働く際に気をつけなければならないのが、税金です。パートでも収入が多ければ課税されます。課税される所得は、収入から給与所得控除額(65万円)と基礎控除額(38万円)を引いた額となります。つまり、合計103万円までは税金がかからず、扶養家族として配偶者控除を受けることができます。しかし103万円を超えると、所得税の課税対象になります。さらに配偶者控除がなくなり、健康保険や年金なども支払わなければなりません。扶養家族から外れるだけで、年間20万円近く損になるといわれています。また所得が99万円以上になると、住民税を支払う義務があります。

アイコン 診療所や歯科医院でニーズがある

医療事務のパートタイマーの募集は大きな病院でもありますが、とくに多いのは、正社員や派遣社員などの募集をあまり行っていない、小規模の診療所や歯科医院です。午前中、または午後の数時間だけ、もしくは週に2~3日だけ勤務というスタイルで働くことができます。

アイコン 診療所などでは雑務の仕事も

パートタイマーの場合、専門的な知識が求められるかどうかは医療機関によって異なります。小規模な診療所や歯科医院では、医療事務の募集といっても、窓口対応から診療所内の清掃、備品の整理整頓、管理などといった雑用の仕事も多く行うことになります。

アイコン パートタイマーは残業はほとんどなし

パートタイム勤務の場合、月末月初のレセプト業務の忙しい時期をのぞいては、残業はほとんどありません。そのため、自分の生活を重視しながら働くことができます。

アイコン 実務経験があれば、時給1000円も

医療事務 パート

実務経験があれば、通常の時給相場の800円台より高くなり、1000円、1200円という求人もあります。そのため、パートでも就職に強いということになります。実務経験者の場合は、レセプト業務など医療事務の専門的な知識、スキルを持った即戦力を求められることが多いようです。診療所や歯科医院にとって、レセプト業務は経営の要のため、重要な役割といえるでしょう。実務経験がない場合は、医療事務に関する資格を取得し、レセプト業務ができることをアピールすると、採用が早く決まり、時給も相談に応じてもらえることが多いようです。

アイコン レセプト点検期間のみの募集もある

パート募集で多く見られるのが、レセプト期間のみの募集です。市町村役場の保険年金課などでは、毎月医療機関から送られてくるレセプト審査のために、臨時職員を募集することがあります。レセプト審査とは、医療機関から提出された内容に過誤請求が行われていないかなどをチェックすることです。応募には、レセプト審査の経験がなくても、レセプト業務の経験があればよいところや、資格を取得していることが条件のところなどさまざまです。自治体の広報誌やホームページなどに求人が載っていることがあるので、チェックするとよいでしょう。

アイコン バートの求人は折り込み紙が多い

パート募集の求人は、新聞にはさまれてきたり、無料で配っている地域密着型の折り込み紙に多く掲載されています。地域版なので自宅近くの職場を探すことができ、好都合です。知っている病院や診療所であれば、安心して働けるというメリットもあります。そのほかに、インターネットやハローワークで探すという方法もあります。

アイコン パソコンスキルや人柄も大事

今や小規模の診療所や歯科医院でも、レセプト業務のコンピュータ処理は当たり前となっています。パートの場合、正社員のサポートとして働くこともありますが、パソコン入力程度は仕事に含まれることが多いといえます。そのため、パソコンの基本的な操作くらいはできるようにしておきましょう。また、小規模な診療所や歯科医院にとって、窓口業務をする医療事務スタッフは、医院の看板でもあります。短時間しか働いていないパートといっても、ほかの医療事務スタッフと同じように患者を笑顔で迎え、ていねいに対応できることが何よりも大切です。

パートタイマーのメリット・デメリット

メリット
・自宅近くで探すことができる ・週1日からでも働ける ・自分の都合に合わせて働く時間を決めることができる ・交通費は全額支給されることが多い ・年齢を気にせず働ける(バートの募集だと40~50代までのところもある) ・求人が多い ・実務経験があれば採用されやすい ・残業が少ない

デメリット
・時給が安い ・勤務先の経営状態によっては真っ先にカットされる場合も ・あまりに短時間だと、社会保険に加入できない ・年間103万円を超えると税金がかかる